クロールの項で見たように,
クロールではほとんどの推進力は手によって出ていました.
背泳ぎでも,足が水から受ける力は推進力になったりならなかったりで,
それほど大きな推進力にはなっていません.
クロールと同じように,推進力の大部分は手で生み出されています.
また,クロールのときと同じように,
バタ足の役割についても「スイム?スワム?スワム!」を使って考えてみましょう.
ソフトを起動し,背泳ぎを呼び出し,
「じょうけんをかえてシミュレーションする」をクリックします.
そして右側の条件の「キックの大きさ(倍)」を見えるようにして,
大きさを 0.5 にしてみましょう.
そして「このじょうけんでシミュレーションする!」をクリックして
シミュレーションを開始します.
どうでしょうか?
泳ぎの速さは少しだけ遅くなったと思います.
ただエネルギーの効率はむしろ少しだけ高くなりました.
また,クロールのときには,
バタ足の大きさを 0.5 倍にすると下半身が沈んでしまっていましたが,
背泳ぎの場合,下半身は沈むようにはなっていないことがわかります.
これは,クロールの場合,足を打ち下ろすときのキックで下半身を持ち上げるような力を生み出していましたが,
背泳ぎの場合には,足をけり上げるときのキックで大きな力を生み出しており,
もともとが下半身をむしろ沈ませる向きに力が出ていたためです.
このように,クロールと背泳ぎでは,
体の向きが反対なことによって,バタ足の役割も少し違うことがわかります.
~ やってみよう ~
上の例では 0.5 だけでしたが,
それ以外の値についてもシミュレーションしてみましょう.
また,できれば,キックの大きさを横軸にして,
泳ぎの速さやエネルギーの効率を縦軸にして,グラフにしてみましょう.